なぜ外壁の塗装は劣化する？劣化を放置するとトラブルの原因に！
家のリフォームで忘れてはならないのが外壁塗装だといわれています。ちょっと見ただけではリフォームする必要があるのかわからない外壁ですが、外壁塗装は劣化するので放置してはいけないとのこと、でもなぜ劣化するのでしょうか？外壁塗装が劣化する原因や、劣化の症状について、さらに劣化が見つかったら何をすべきか解説します。
外壁塗装が劣化する原因とは
外壁はもちろん屋外にあり、太陽からの紫外線をたっぷりと受けていますし、雨風にもさらされるので塗装が劣化するのは当然といえば当然です。塗料の耐久性が下がることで、毎日少しずつ削れていくのですが、さらにくわしく外壁塗装の劣化の原因を説明します。
太陽光による熱と紫外線
外壁は温度や湿度の変化による影響を受けやすく、太陽光があたり気温が上がることで体積が膨張し、気温が下がり収縮することでクラックと呼ばれるひび割れができてしまいます。
また、紫外線は外壁の塗料やシーリング（コーキング材）を劣化させ、塗料の色あせが起こるだけでなく、顔料が分離し白い粉が現れる「チョーキング現象」が見られるようになります。放置するとひび割れが起こって壁の内部に雨水が入るなど、建物自体を劣化させるので注意が必要です。
風雨
外壁が風雨にさらされると、雨の水分だけでなく汚れも付着します。雨が止み外壁が乾燥しても汚れはそのままになり、年月を重ねていけばその分の汚れは蓄積して劣化の原因になります。また、雨による湿気はカビやコケが発生する原因にもなり、こちらも外壁塗装を劣化させる原因となります。
外壁塗装の劣化症状とは
外壁塗装が劣化することで、どのような症状が現れるのか説明します。
粉化（チョーキング）
外壁塗装の劣化の目安として、素人でもわかるのが「チョーキング」です。外壁に触れると手に白い粉がつくことがあり、これが現れたらそろそろ外壁塗装を検討する時期だといわれています。
白い粉は塗装に使用されている顔料が粉状に変質し、チョークのようになったものです。チョーキングは紫外線や風雨、光や熱など気候が影響し起こります。
変色や退色
塗装してしばらくの間は色鮮やかな外壁も、紫外線や風雨にさらされることで塗料の色が薄くなってしまい、変色や退色が起こります。色の変化は塗膜を守っている樹脂の劣化が原因で、こうなると塗膜自体の防水性も落ちている可能性が高いです。
ひび割れ（クラック）
外壁塗装のひび割れは、チョーキングを放置していたことによっても引き起こされますが、地震や交通による振動など外から力が加わることでも発生します。
塗膜のはがれ
チョーキングが発生し、それを放置することで塗膜がはがれたり浮いたりすることがあります。塗膜がはがれ落ちてしまえば外壁材の下地が見えるようになり、外壁自体の劣化が急速に進む恐れがあります。
劣化が見つかったら何をすべき？
外壁塗装の劣化が見つかったときの対処法についてご紹介します。
高圧洗浄やバイオ洗浄
外壁の汚れを落とすために、強力な水圧であっというまにきれいにする高圧洗浄を行います。カビやコケ、藻などが発生している外壁なら、薬品を使用するバイオ洗浄が効果的です。
ただし、高圧洗浄やバイオ洗浄を使用する場合、劣化してもろくなった外壁には注意が必要です。チョーキング・ひび割れ・シーリング部分の変形がある場合は、使用を避けたが方がよいでしょう。
コーキング材の打ち直し
塗料よりも劣化が早いのがコーキングです。劣化したコーキング材を撤去して新しいものに打ち直すのですが、コーキングの打ち直しは一般的に外壁の再塗装と一緒に行うことが多いです。
外壁塗装の塗り替え
外壁塗装が劣化したら、一般的には塗り替えを行うことが多いです。塗り替えの際は外壁と相性のよい塗料を選ぶことが大切です。
外壁材の重ね張りや張り替え
壁材の劣化がひどい場合、古い壁材の上に新しい壁材を重ねて張るという方法もあります。重量のある外壁材は難しく、金属系サイディングなどの軽量のものが一般的です。また、重ね張りできない場合は、古い壁材をはがしてしまってから新しい壁材を張り替えるという方法もあります。
外壁の診断・保護はプロへ相談しよう
チョーキングや色あせ、ひび割れなど自分でもわかる外壁塗装の劣化もありますが、プロでなければ見つけられない劣化もあります。気づいていないうちにどんどん劣化が進めば、外壁の表面だけでなく建物内部への劣化にもつながるので注意が必要です。
できればチョーキングに気がついた段階で、塗装のプロである専門業者に見てもらいましょう。定期点検をお願いすればより安心です。診断の結果で緊急性がないとわかれば安心できますし、メンテナンスはどのようなものがいつ必要になるのかなど、アドバイスももらえます。
外壁塗装の劣化は太陽による紫外線や風雨、温度や湿度の変化などが原因で、防ぐことは難しいです。劣化に気がついたら早めに対処することが重要ですが、自分では見つけられない劣化もあるので点検や診断は外壁塗装のプロにおまかせしましょう。
ただし、外壁塗装業者の中には「悪徳業者」も存在するので、点検後に不安をあおるようなことを並べ契約を急がせるようなら注意してください。外壁塗装についての相談や診断は、信頼できる業者を選んで依頼してみてください。
